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病気の話

ピロリ菌について

ピロリ菌(Helicobacter pylori)とは

ピロリ菌は人間の胃の中に住んでいる2~3×0.45μmの細菌で、数本のしっぽ(鞭毛)があります。1979年、オーストラリアのウォーレンとマーシャルが、胃炎をおこしている胃粘膜にらせん菌が存在していることを発見し、1982年原因菌の培養に成功しました。また、1984年にはマーシャルが培養しピロリ菌を自ら飲み込み、急性胃炎を引き起こすことを証明しました。

ピロリ菌の生態

ピロリ菌は鞭毛を回転させ、らせん状の本体を回転させて移動します。ピロリ菌は胃の中に住みつきます。胃の中は胃酸のせいでpH1~2と強酸性です。この環境では、通常、細菌は生きていけません。では、ピロリ菌はどうして生きていけるのでしょうか?その秘密はピロリ菌の持つウレアーゼという酵素にあります。この酵素によって胃の中の尿素という物質からアンモニアを作りだし、胃酸を中和しているからです。これにより、中性に近い環境を作り出して生きているわけです。

感染経路・感染率

ピロリ菌の感染経路に関しては、まだ不明な点もありますが、経口感染(口から入る)すると考えられています。唾液や飲料水、動物などの媒体の関与などいろいろな説がありますが、複数の原因によって感染すると考えられています。

ピロリ菌の感染率は国や生活環境によって異なり、発展途上国や衛生状態が悪い所で感染率が高く、先進国や衛生状態の良い所では低い傾向にあります。日本人のピロリ菌感染率はというと、高齢では戦後の衛生状態が悪い時代に生まれ育った為、感染率が高く、衛生状態の良い環境に育った年齢層での感染率は低くなっています。

 

                                      医師 長縄康浩

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