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中野胃腸病院

糖尿病トータルケアフォーラム

糖尿病教育入院にクリティカルパスを導入して

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はじめに

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当院は、豊田市の最南部に位置する67床の消化器専門病院である。

 

 

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主として胃・腸疾患を対象としているが、糖尿病患者や、原疾患に糖尿病を合併している、または健康診断の過程で予備軍と指摘される方々が、年々増加傾向にあり、私たち看護師もこれまで以上に意識的に関わっていく必要性が生じてきている。

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従来から当院でも、糖尿病の教育入院を行ってきたが、主治医によって異なる指示やスケジュール管理であったため、入院期間も遅延し、その指導方法や体制は必ずしも良好なものとは言えなかった。

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そのような中、一昨年、膵胆管系の専門医が赴任され、その後押しもあって、病棟の糖尿病グループが中心となって、これまでの入院スケジュール等を見直し、教育入院の標準化を目的とした「クリティカルパス」を作成した。

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今回、このような発表の場が与えられたのを機に、当院の教育入院パスを紹介し、マンパワーが得られにくい小規模病院においても、「効果的に教育成果を上げる」ためには、どの様な知識や知恵が必要であるかを、学ぶきっかけとしたい。

クリティカルパスの実際

Ⅰ 導入目的

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以上の3点を目的にクリティカルパスの作成を行った

Ⅱ 指導対象者・方法

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教育入院の対象となる患者は、血糖コントロールを必要とする初回入院患者とし、入院期間は2週間と設定した。

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入院3日目までに必要な検査を組み込み、検査が予定されていない曜日にビデオ学習、栄養指導、薬剤指導、糖尿病レッスン本を用いた個別指導を予定した。

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Ⅲ 結果

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クリティカルパスを導入した2007年5月から15名の教育入院患者があり、13名がスケジュール内に退院することができ、教育入院の標準化、在院日数の短縮、指導・検査スケジュールの統一が図れた。

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Ⅳ 考察

従来、糖尿病教育入院には、「糖尿病学習評価表」を用いて指導を行っており、この方法では患者の理解度に合わせた、ゆとりのある教育ができる反面、指導スケジュールが担当看護師に任されるため、入院期間が長引く傾向にあった。そうした経緯から、クリティカルパスを導入するに至った。

導入当初は、入院曜日を設定していなかったため、検査・指導スケジュールに変動が生じてしまい、パス通りに終わらせる事が難しかった。

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そこで、再度クリティカルパスを見直し、入院曜日を月曜日と設定し、検査のない日に教育スケジュールを組み込む形とした。

スケジュール内での退院ができなかった症例が2例ほど生じてしまったが、これは、主治医の糖尿病治療の進め方に相違があり、インスリン注射の開始時期が遅れてしまったためである。その他の症例は混乱なくスケジュール内に教育を終了させる事ができた。

当院では、指導の対象となる入院患者が少ないため、集団指導ではなく個別指導を行っているが、指導にあたる看護師の力量により指導内容にばらつきがあることが否めない。

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本来、療養指導のプログラムおよび患者のスケジュール作成には各職種のスタッフが参入し、治療や療養指導の効果的利用計画を検討し、運営する事が望ましい。

「糖尿病治療の手引き」書では、教育チームを編成し、そのチームのリーダーは治療上の最終責任を負う医師が望ましいと述べられている。しかし当院では、医師、看護師、薬剤師、栄養士が個々に介入する形で指導を行っているのが現状だ。教育、指導の中心は看護師であり、医師の介入は少ない状況である。それぞれが指導した内容はカルテ内で読み取ることができるが、指導した結果を次にどう展開していくか、各職種が検討し合うまでには至っていない。

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クリティカルパスを導入したことで、教育・指導内容の標準化、在院日数の短縮、指導・検査スケジュールの統一は図られたが、改善すべき点もいくつか生じている。

今後、各職種からなる教育チームを編成し、定期的なカンファレンスを開き、情報の共有と指導内容の統一を図っていく必要がある。

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指導にあたる看護師の指導力不足に対しては、院内外の研修受講を積極的に進め、専門知識を深めていきたいと考えている。また、インスリン導入目的の入院については専門医の力を借り、新たなパス作成ができればと考えている。これらを一つ一つクリアしていき、より質の高い療養指導を提供していきたい。

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Ⅴ 終わりに

医療をとりまく環境は日々変化しており、患者もより多くの情報を有するようになった。集団指導であっても個々に合わせた指導が求められ、指導する側の質の向上が重要となってくる。考察でも述べたように、指導者の力量をあげるという大きな課題があり、今回の発表を機会にこうした場に積極的に参加し、知識を深め、今後の糖尿病教育入院に生かしていきたい。

今回は従来の入院との比較が十分できず、また患者の満足度についても検討しないままの発表になった。できれば今回の対象となった入院例の、背景や退院後のコントロール状況などを調査してまとめ、患者がセルフコントロールできるような教育につなげていきたいと思う。

当院のように、糖尿病教育入院を実施しながらも、マンパワー不足や指導者の力量不足といった問題を抱えている施設は多くあると思われる。糖尿病ネットワークへの参加が、そういった施設の手助けになると期待している。

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