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中野胃腸病院

内視鏡洗浄業務に看護補助を活用した経験

医療法人社団以心会 中野胃腸病院    内視鏡室 村上 由美

 

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近年、内視鏡検査・治療の進歩は目覚ましく、拡大内視鏡、特殊光観察、ダブルバルーン小腸内視鏡、カプセル内視鏡、ESDなど、より正確な診断と早期治療が可能となりました。

それに伴い、内視鏡室に従事する看護師や内視鏡技師にもより高い専門性が要求されています。

研究会や学会などの発表や意見交換からは、内視鏡看護に携わる看護師の専門性・(内視鏡技師の専門性)を希求する意識が非常に高くなっているのを痛感します。

そうした中、当院では、 より安全で安楽な内視鏡検査・治療の提供を目指し、業務改善や、業務の合理化・効率化に努めています。

しかし、看護師に求められる業務の多様化・看護師不足などから、現場は、繁忙さに悩まされている現状にあります。

そこで、内視鏡業務を見直し、今まで看護師が担当していた洗浄業務を看護補助者に移行することで、

看護業務が効率的に遂行できるようになった経験を紹介したいと思います。

 

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<当院の概要>

診療科目、消化器科・肛門科を有する消化器専門病院

病床数は67床、常勤医師9名、看護師50名

看護部は、病棟、手術室、外来で構成されており、内視鏡は外来部門に属しています。

健診センターなかの、訪問看護ステーションなかのを併設しています。

<内視鏡件数>

上部内視鏡検査は、月曜日から土曜日の午前中、50~70件実施

下部内視鏡検査は、月・水・木・金曜日の午後、30件前後を実施

EUS,胆・膵処置、ESDなどの検査や治療は、火曜日・木曜日の午後、実施

年間件数・・・平成20年度の実績

健診センターを併設しているため、 健診目的・二次検診の患者が多く、上部・下部共、検査件数が非常に多い所が特徴的です。

 

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<内視鏡エリア>

内視鏡検査室が5室、隣接して洗浄室・格納庫があります。

当院では、検査の9割以上の患者さんが鎮静剤を希望されるため、リカバリー室には25ベッドの休養スペースを用意しています。

<内視鏡スタッフ>

看護師8名で、常勤者5名 パート3名(内視鏡技師免許所有者は2名)

看護補助者2名  看護学生2名  受付事務員2名で構成されています。

業務は機能別に、介助者・前処置・洗浄と分けて担当しています。

これまで、内視鏡室に看護補助者が配置されるまでは この全ての業務を看護師が担当していました。

2002年(H14)、看護師の人員不足の一部を補う目的で外来に看護補助者が採用され、内視鏡業務も兼任し、内視鏡件数が年々増加している現場では、大きな戦力となりました。

そこで、内視鏡室の業務を見直し、看護師がやるべき業務と、その他、役割分担を明確にし、内視鏡室専任の看護補助者を採用し、配属してもらいました。

 

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看護補助者の配置にあたり、看護補助業務内容の標準化を図り指導計画書を作成しました。

指導計画書・・・入職時、1週間の計画表をわたし指導をすすめていきます。赤枠内が1日の内容です。

医療の現場で初めて働くというスタッフも多いため、オリエンテーションや見学の時間は十分確保します。

1週間~2週間過ぎた頃、チェック表を用いて、できる・自信がない・できないの3段階で確認をします。本人が自信を持ってできるまで繰り返し指導します。

 

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洗浄業務の教育は、入職後3ヶ月を目安としていますが、現場の状況やスタッフの性格・能力などを考慮して決めています。スコープ洗浄を実践する前に 内視鏡室で必要とされる感染に対する知識、洗浄・消毒剤、 スコープの構造などを教育します。 また、スコープの取り扱いに慣れるため、まずは、洗浄器からの取り出しや、検査室に安全に運ぶ事などから行い、問題なく行えている事を確認し、 スコープ洗浄へとステップアップしていきます。 検査の流れやスコープがどの様に使用されているかが、分かっていることで、不潔なスコープを洗浄・消毒し、清潔な状態にする・・・という プロセスが受け入れられやすくなっているようです。

オリンパス作成の資料に少し手を加え当院バージョンに変更した洗浄手順にそって、指導をすすめていきます。

1ヶ月過ぎた頃、評価表で、洗浄業務に関する知識、技術の習熟度を確認します。これは看護師も共通で使用しています。洗浄業務を担当するためには、技師会主催の機器取り扱い講座への参加を推奨しています。 また、院内職員教育や助手教育、部署の学習会でも感染については学ぶ機会があり、 繰り返して学ぶことで、知識を深めていきます。高額な精密器械の取り扱いや洗浄という感染管理を任せるため、看護補助者自身が責任を持って業務が遂行できるようにします。

 

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以上のように

当院では看護補助者の教育プログラムを作成し、洗浄業務に看護補助者を活用したことで、看護師が看護業務に専念することができ、効率的に内視鏡業務が遂行できるようになりました。

しかし、不慣れな医療現場で働くという厳しい現実は 看護師、看護補助者間で同僚であるという仲間意識を持ってはいても、有資格者・無資格者で、出来る仕事に差異のある現実からくる不公平感や差別意識、 また、業務は多忙で、体力も要求される・・・などの理由からか、看護補助者の定着率は低く

チームの一員としての役割と責任を理解してもらえるような働きかけが重要と考えており、今後の課題でもあります。

 

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看護補助者については

1996年、日本看護協会から画面の様な検討報告がされています。

この報告内容には

無資格者である看護補助者も、教育プログラムに沿って指導すれば医療チームの一員として十分な役割を発揮し、それが質の高い看護を効率的に提供することに繋がる、また、看護補助者は、看護師不足を補うものではなく、チームの構成メンバーとして重要な役割と責任を担うものである。と 報告されています。

慢性的な看護師不足の現代において、看護補助者は、非常に大きな役割を果たしていると言えるでしょう。医療を伴わない業務を、看護補助者が担うことで、看護師は患者との関わり、必要とされる記録など看護業務に費やす人員・時間が増え、それが内視鏡看護の充実へと繋がります。

これからも、看護師、看護補助者と協働し、より安全で安楽な内視鏡検査・治療の提供に努めていきたいと思います。

 

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